
皆さまこんにちは。株式会社Theatreの吉田です。
弊社にてご入居のお手伝いをさせていただいた、カエルム株式会社様が運営する撮影スタジオ「Kappa BA(カッパビーエー)」を先日訪問いたしました。
場所は観光客からプロの料理人まで、多くの人で賑わう浅草の合羽橋道具街のそば。かつて運送業を営んでいたオーナーが、住居兼車庫として使用されていた建物を、スチール、ムービーなどの撮影用途のほか、展示会やイベントスペースとしても使用できるスタジオとして運営を開始されました。
ディレクターの神保匠吾様には、それぞれのお部屋をご紹介いただきながら、「Kappa BA」の特徴や、スタジオオープンまでのエピソードも伺いました。天井高5mの車庫、中庭やスキップフロアのある珍しい間取りの住居部分など、見どころの多いスタジオです。ぜひ最後までご覧ください。
目次
Interview
神保 匠吾様 ※写真右
カエルム株式会社(敬称略)
DRIVETHRU®(ドライブスルー) / HOXTON STUDIO(ホクストンスタジオ) ディレクター

-【株式会社Theatre 吉田】スタジオオープンおめでとうございます。東京の東側エリアでは初めてのスタジオですよね。オープン後の様子や街の印象はいかがですか。
【カエルム株式会社 神保様】はい、マネジメントしているスタジオもないので、初めてです。最近オープンスタジオを始め、見ていただける機会を作っています。また社内の媒体の撮影にも使ってもらいながら、フィードバックを受けたりもしています。今まであまり浅草には来たことがなかったので、合羽橋周辺の外国人の多さには驚いています。笑

(建物は1階の車庫と、2〜3階の元住宅の3階建。2階中央部分には中庭があります。壁面を塗装しているお部屋はありますが、間取りは変えず、家具や音響機器、雑貨類で空間作りをされています。)
2階和室
-早速ですが、スタジオのコンセプトについて教えてください
和洋折衷でしょうか。以前ラムダン・トゥアミ(Ramdane Touhami ※クリエイティブディレクター、デザイナー、起業家)が和室に名作家具をいくつも置いているのを見て、この人が日本に住んだらこんな感じになるんだというのが面白くて、その感覚の真似ではないですが、この部屋をどうやったら良い雰囲気にできるのか、海外の人たちが日本に暮らしている様子を参考にしながら、自分の好きな家具やステレオなどをブレンドして、エディットしていった感じですかね。リノベーションというよりはエディットという感覚が近いです。

-確かにこの和室、置かれている家具は和室ではあまり見かけないものです。床の間にステレオというのもかっこいいですね。
家具もそうですが、ラグも斜めにするだけでイメージが変わりますしね。とはいえ基本的にはスタジオなので、ここからクリエイションをスタートしていただけたらなと。我々が置いているもので完結しないようにという感じです。あまりにもまっさらなキャンバスだとイメージしづらいでしょうから。
ステレオは床の間にシンデレラフィットでした。普通に使えますし、マッキントッシュみたいな光り方をするんですよ。
(この後ステレオから流れるラジオを聴きながら取材を続けました。液晶の色が綺麗です。)


2階リビング
-天井が高いリビングスペース。入居当時のままの部分と、大きく変わった部分の両方があります。
(写真右側の)造り付けの棚は外すことも検討しましたが活かそうということになりました。反対側の壁(写真左側)はエアコン部分も含めて塗装しています。元々あった四角い照明も点けてみると相当良い感じだったのでこのまま使用しています。
家具や雑貨は他のスタジオに置いてあったものも多く運び込んでいますが、このソファもそのうちの一つです。置き場所は動かしながら考えましたが、上手く収まったと思います。
このソファに座って中庭の方を眺めるのは好きですね。雨が降っても風流な感じですし、レコードでもかけたら仕事にならないですよ。笑
(リビングの塗装された壁面。渋いヴィンテージ感を醸し出すチェアの隣にPower Mac G4。奥のカラフルな棚との組み合わせはミッドセンチュリー・レトロテック系のような雰囲気です。)


2階キッチン・ダイニング
-キッチンの棚や壁面も新たに緑に塗られていますね
元々も薄い緑みたいな感じでしたよね。色々とシュミレーションしましたが、リビングとのコントラストを意識して、この緑を引っ張っても良いかなと思い、その上から新たに緑で塗装しました。冷蔵庫は新しいものを購入しましたが、棚など多くの部分は既存のものを活かしています。
(少しくすんだ緑色に包まれるように、デザインの異なる椅子が並んでいます。大きな照明が空間のアクセントになっています。)

3階洋室
-黄色い壁はインパクトがありますね。雰囲気が大きく変わります。
変わりますよね。実は予定では黄色はもっと薄かったのですが、塗ると想像以上に濃いラテンな感じになってしまって。笑
でもせっかくだからこれ基準に作っていきましょうと。
意外と撮影で色々と使われて思いつくこともあったりするので、塗り直さずもう少し様子を見ようということになりました。
あと光がここは一番入るので、バルコニーを使いながら良い使い方ができないかなと。植栽など緑のものが入るとまた変わるかなとは思っています。


3階和室
-和室も光が入りますね。
はい、ここにはベッドを置いて、あとはキッズの撮影もできると思ってもらえるよう、子供部屋の感じにもしています。実は息子がかつて遊んでいたおもちゃも含まれています。笑
畳の上なので、ベッドも脚が低いものを探しました。仏壇であった場所にも何か置けたらと考えていますが、大切な場所ですので、知り合いの作家さんに相談しているところです。


2階中庭
-中庭も気持ちが良いです。
静かですよね。落ち着きます。窓も大きく風も抜けます。夜の写真の感じも良いですよ。枯れてしまっていた木は切ってしまいましたが、その他は入居時のままです。入居前は気付きませんでしたが、水栓を回すと奥から滝のように水が流れてきます。笑
(住居区画の中心部分にある中庭。屋根はなく雨も落ちてきます。手の込んだ庭ですが、中でも河童の石像は存在感十分。お客様の反応も良いそうです。)


車庫
(撮影だけでなく、イベントスペースとしても活用できる車庫部分。天井高は5mあります。左の扉の先には秘密の部屋も。。)

建物外観
(隣の建物と比べるとより車庫の大きさが伝わってきます。トヨタ デリボーイはキッチンカーとしても使用が可能とのことです。)

-ご案内ありがとうございました。楽しい空間でしたが、さらに進化しそうですね。
はい、まだポスターを貼りたい箇所もありますし、中庭側の窓にカーテンを付ければよりお部屋っぽくなるかなとも考えたりします。何か足していく中で、思いつくこともきっとあると思います。
浅草エリアも色々な視点で改めてリサーチしています。この前も立ち飲み屋さんも覗いてきましたが、浅草では立ち飲み屋さんはあまりないようですね。オープンしたばかりで撮影の需要は手探りな部分もありますが、イベントができるような場所はありそうでないですし、レコード屋さんもあまりない印象でした。蔵前も同様です。蔵前の方がまだ自分たちに近い人たちが多い印象でした。そういった方に1階を展示会やイベント等で使ってもらえるといいですね。
今日は車庫のところにキッチンカー(トヨタ デリボーイ)を駐めていますが、例えば展示会などでコーヒーを出したい時に使っても良いですよといったことも考えています。
空間や立地を面白がって来てもらえる方が増えると嬉しいです。
「Kappa BA」について
銀座線の浅草駅のひとつ隣り、田原町駅が最寄りのこちらの建物。合羽橋道具街から一本入った場所に立地しています。
車庫部分の天井は約5m。奥の壁にはかつて排気ガスが当たっていて黒ずんでいる部分があります。大型車が置かれていた名残を感じる部分です。
2,3階の住居区画は、中央の中庭を囲むように各部屋が配置されています。3階はスキップフロアになっている点も非常に特徴的です。
やはり元々は住宅として使用されていたからか、どことなく静かで落ち着く空間。神保さんが「ここに住もうか真剣に考えました。笑」というお話も頷けます。
中庭の壁やバルコニー、車庫についていた汚れは、高圧洗浄機を使い神保さんご自身で綺麗にされたそうです。逃げ場の無い中庭での作業は、跳ね返った水をただひたすら浴び続けていたとのこと、当時を笑顔で振り返る神保さんの様子も印象的でした。
また撮影スタジオ運営とは別に、神保さんにはオンラインモーターマガジン「DRIVETHRU®(ドライブスルー)」のディレクターという肩書きもあります。好奇心を刺激する大変読み応えのあるメディアですが、スタジオにキッチンカーを用意できるのも、日頃から身近に自動車があるカエルム様ならではかと思います。
他にもスタジオ内のアート作品や置物など、触れたい箇所は数多くありましたが、今回はこのくらいで。ぜひ現地で直接ご覧ください。その時はきっと写真には写っていなかったものが追加されているような気もしています。
浅草合羽橋エリアに誕生した「Kappa BA」。ご興味がおありの方は、以下のウェブサイトやInstagramにて詳細ご確認のうえ、お問い合わせください。
改めまして神保さん、この度はお忙しい中お時間をいただき、誠にありがとうございました。
Information
Client:カエルム株式会社(敬称略)
Studio:Kappa BA(カッパビーエー)
Address:東京都台東区西浅草2-7-10
Website:
https://hoxton.jp/studio/kappa-ba HOXTON STUDIO(ホクストンスタジオ)
https://drivethru.jp/ DRIVETHRU®(ドライブスルー)
https://caelum-jp.com/ カエルム株式会社
Instagram:
https://www.instagram.com/hoxton.jp/ HOXTON STUDIO(ホクストンスタジオ)
https://www.instagram.com/kappa_ba/ Kappa BA(カッパビーエー)
https://www.instagram.com/drivethru.jp/ DRIVETHRU®(ドライブスルー)
フォトギャラリー

個人的にお気に入りの2階和室

縁側があるというのも面白いですね

部屋に囲まれた中庭部分

リビングルームで神保さんと

カラフル可愛らしい棚

3階洋室

家具やアートひとつひとつに会話も弾みます

3階和室

3階和室

3階和室の大きな窓

中庭から空を見上げて

天井高5mの車庫

屋上

車庫奥の様子





